亡き母が、作ってくれた料理の中で、「みょうが」を使った料理は強烈に記憶に残っている。

裏庭に生えていた「みょうが」がほぼそのままの形で、味噌汁の具として入っていたり、そうめんに添えられていたのには、いつも閉口した。

子供心に、いつも手抜きではないかと思っていた。そして、「みょうが」の苦みが貧しさの象徴のような気がしてならなかった。

かれこれ、もう何十年も「みょうが」を口にしていなかったが、「みょうが」の天ぷらや、「みょうが」の酢の物など「みょうが」を使った料理を食べる機会が増えた。
少量の「みょうが」の苦みなら、我慢できるというか、むしろ、食のアクセントとなる。

ほぼ同年代で、同じように新潟の山間で育ったというO氏も、「みょうが」を結構食べていたという。
お祖母さんから「みょうが」が好きな変わった子」だと言われていたそうだ。

そうですよね。「みょうが」なんて、子供が好き好んで食べるような食べ物ではないですよね。

「みょうが」なんて、その辺に生えているのを採ってくるだけで、わざわざお金を出して買うものではないという感じなんですけどね。

今となっては、「みょうが」も高級食材のような感じさえする。


ショウガ(生姜)とミョウガ(茗荷)。
一字だけ違うが、被子植物門・単子葉植物綱・ショウガ目・ショウガ科の同じ仲間らしい。
原産地は共に熱帯地方らしいが、定かでないようだ。
「みょうが」の名前の由来も、大陸から「しょうが」とともに持ち込まれた際、香りの強いしょうがを「兄香(セウカ)」、弱いほうを「妹香(メカ)」と呼んで、室町時代にミョウガに転化したとの説が有力のようだ。