(電車に乗り込んで、席に着くやいなや、ポメラを開けて書き込んだ)


朝、弘前に行く時は、いつもの電車になる。
8:35 奥羽本線 普通列車 弘前行き
雪に煙るホームを列車は発車した。

温泉に入り、朝食バイキングを食べて、いつもの電車に乗れるように、アパートを出た。
7時ちょうどにバスが来たが、バスが来るまで、フードを頭から被っていたが、降る雪でコートごと雪まみれになった。

本当ならもっとゆっくりと温泉に浸かっていたかったが、30分ほどで温泉を出て、朝食バイキングを食べた。

電車の車内は、座席下の暖房がきいていて、温泉から上がったばかりなこともあって、額から汗が吹き出してきた。
ハンカチで汗を拭き、コートを少し開けて、熱を逃がした。
目を瞑り、寝ることに。

弘前に着く。青森と同じように雪が降っている。目的地までは徒歩で行く。何回か通った道ではあるが、雪が降っているせいか、行けども行けども着かなくて道に迷ってしまったみたいな感覚に襲われた。

雪が降って見通しが悪くて、道のりが遠く感じただけだった。ほどなく、目的地に着いて、用事を済ませた。

帰りにお土産に「バナナ最中」をもらった。匂いを嗅ぐと
ほのかにバナナの匂いがした。バナナが珍しくて高価だった頃、和菓子職人がバナナに似せたお菓子を作った。
今では、皮肉なことに、「バナナ最中」の方が、本物のバナナよりも高価になっている。